2019.04.16

OJT?ロールプレイング?営業研修のよくある手法まとめ

営業研修とは

営業研修は、営業力を向上させるために実施する研修です。
個々の能力を高め、会社全体の業績を向上させ、会社の発展に貢献できる人材を育成する目的があります。
営業研修では販売スキルや方法論など様々なことを学べますが、販売スキルや精神論、営業方法論など異なるテーマで営業力を高めていくことができます。

営業マンとしての基本を学ぶ新人を対象とした研修や、部下の育成を目的とした営業マネージャー研修などがあります。
その他にも新規開拓、ルート営業、営業マナーなどに特化したものなど様々な研修もあります。研修方法も、講義を聴くだけでなく、ロールプレイング、ワークショップ、ゲーム形式で学ぶなど様々な手法があります。

営業研修のメリット

営業研修を受けることによって、顧客に自社サービスや製品のメリットを伝えるスキルや提案力を身につけ、最終的にクロージングまで持っていく能力を身につけることが可能です。
また個々の営業マンとしてのモチベーションを向上させることも可能で、新しい営業方法を学び、自分に不足している点を理解し、改善していく力を養うことも可能です。
ここでは営業研修の具体的な手法論として注目されている、2つの手法論「OJT」と「ロールプレイング」を具体的にご紹介いたします。

営業研修の手法論1〈OJT〉

OJT(On-the-JobTraining、オン・ザ・ジョブ・トレーニング)または現任訓練(げんにんくんれん)と言います。
実際の職場で実務業務をさせることで行う従業員の職業訓練のことです。
主に新入社員育成のために、業務を通して上司や先輩社員が部下の指導を行うことが多いです。

(1)OJTの目的

実務を通して上司から部下へと、またはベテラン経験者から若手社員へと知識やスキルを伝承していくための手法です。 訓練施設などで教育していては間に合わないなど、効率的に現場にて教育することを目的に「OJT」が考案されました。

(2)OJTのメリット

実務を通じて行えるので、訓練(研修)のための時間もコストも必要なく、実践的な指導が行えるので効率的に即戦力人材を生み出すことが可能です。

(3)OJTの方法

指導者がお手本を見せて(Show)、方法を解説し(Tell)、訓練者にやらせてみて(Do)、成果を評価、適宜指導する(Check)というのが4段階職業指導法に基づくOJTです。

「4段階職業指導法」

  1. Show=やってみせる
  2. Tell=解説する
  3. Do=やらせてみる
  4. Check=チェックする

営業研修の手法論2<ロープレ(ロールプレイング)>

ロープレ(ロールプレイング)とは、ロール(role)プレイング(playing)の略であり、「接客ロールプレイング」と表現されて、会社や組織における営業研修などでよく利用される手法です。
販売者(営業マン)とお客様(クライアント)を設定し、ロール(役割)をプレイ(演じる)します。

つまり、実際の営業や販売を想定して、販売者(営業マン)がお客様(クライアント)にどのように接客やアプローチをかけていけばいいのかを練習することです。
BtoBの営業に限らず、お客様とコミュニケーションがあるような職種では広く採用されている教育手法のひとつです。

(1)ロープレの目的

接客スキルや営業スキルを向上し、会社全体のレベルを上げることです。
接客スキルや営業スキルで売れ行きや商談状況が変化する場合、個々のスキルによって大きく左右されることはいうまでもありません。
そのためロープレで個々のスキルを向上させることは、会社の財産となります。

(2)ロープレのメリット

  1. 課題が明確になる
    接客や商談において上手くいかない場合の問題点をロープレによってあぶり出し、対応策を考えることが可能です。
  2. 話すことに慣れることができる
    説得力、相手に伝えることがいかに難しいのかを実感できます。
    人前で話す度胸、メンタル面を鍛えるという意味合いもあります。
  3. 事前準備が万端になる
    お客様とのやりとりで想定外のことが起こる可能性は大いにあります。
    ロープレでそういった想定外の事態を事前にチェックし対応することが可能です。
  4. フィードバック
    自分では気づけなかった課題や経験がなければ分からないことなど、貴重な意見を受けることができます。

(3)ロープレの方法

  1. 営業、顧客、オブザーバーという3つの役割を明確化する
    オブザーバー役は営業にフィードバックするためのチェックポイントをシートにして準備する。
  2. ロープレの一部始終を記録しておく
    身振り手振り、目線や姿勢など視覚的情報も重要な要素が多いので、動画として記録することをお勧めします。

まとめ

OJTを行うことによって、低コストで即戦力となる人材を育てることが可能になります。
現場に人材育成を任せすぎてしまうと、有効な指導が行われず、新人が充分な教育を受けられない場合もあります。
そのような時には人事や上司がOJTに介入し、時にはロープレなど特別な研修を行い、うまく使い分けていくことが研修においては大切でしょう。