• HOME
  • 人財 (採用/育成)
  • 新入社員研修を任されたらどうする?!研修担当としてやっていいこと悪いこと
2019.04.16

新入社員研修を任されたらどうする?!研修担当としてやっていいこと悪いこと

新入社員育成の要となるのが、先輩社員や上司などの研修担当員による「新入社員研修」です。
研修担当員のちょっとした振る舞いが、新入社員の成長を大きく左右するといっても過言ではありません。強いては若手が伸びなければ、会社の未来は暗いです。
では、研修担当としてどのような指導や振る舞いをするべきでしょうか。
会社としてどのような支援をするべきでしょうか。
どうしたら新入社員を早く一人前にすることができるのでしょうか。
今回は、新入社員研修と研修担当員について考えていきましょう。

研修担当員のNG指導と攻略法

(1)「見て覚えろ」指導(詳しい説明をしない指導)

説明が足りなければ新入社員は何もわからないまま仕事に臨むことになります。
ほとんど業務の知見を持たない新入社員が間違った業務推進をすることとなります。
そして新入社員が誤った慣習を身に付けてしまい、正しい基本的な振る舞いを体得する機会を失うことになります。
新入社員時代は特に、研修担当員からの、正しくきめ細かな説明が必須です。

(2)一度に全部教える(目標設定の難易度調整は正確に)

短時間で、すべてのことができるようになる人間は一握りです。
とはいえ簡単すぎて目標値が低すぎても新入社員のモチベーションは上がらなくなります。
「少し頑張るとできる」くらいのレベル感を研修担当員は設定してあげましょう。

(3)仕事の目的や意義、全体像を伝えない指導(指示待ち人材の育成)

仕事の目的や全体像などを伝えずに細かい指示だけを出す指導をしてしまうと、新入社員に、言われたことをただこなす、受け身な姿勢を身に付けさせてしまうことになります。
新入社員が自発的に仕事の目的や意義を発見することは非常に難しいため、作業の詳しい指示をする前に、研修担当員からしっかりと仕事の目的や全体像を伝えることが重要です。

(4)否定ばかりする指導(減点評価)

新入社員への期待値が高かったり、研修担当員の中での基準が高かったりすると、ついつい「できていない部分」ばかり見えてしまいます。
少しでも進歩したことはないか、できるようになったことはないか、細かく観察して見つけてあげることも大切です。
人が成長する上で重要な要素の一つは継続することにあります。
継続して仕事に取り組み続けるためには一定のモチベーションを維持することが大切です。
成長した点、できるようになった点を発見して認め、フィードバックすることが大切です。

(5)細かいところばかりチェックする(減点評価)

否定ばかりする指導とかぶりますが、細かいことばかりチェックしていても新入社員の成長にはつながりません。
最初は仕事の出来や方向性、視点などの全体感を見て、できていることは褒めて、できていないことは指導するといったスタンスを取ることが大切です。

(6)雑務ばかり任せる

新入社員は、初めのうちは戦力外です。
だからといって、単純作業や雑務ばかりやらされれば、モチベーションが下がってしまいます。
それよりも、自社の歴史や経営理念・経営ビジョン、大切にしている価値観など、自社の根幹をきちんと伝えていくことの方が重要です。

(7)ビジネスの常識を前提とした指導をする

新入社員がビジネスの常識を知るわけもありません。
ましてや自社の環境でしか通用しない常識などを前提とした新入社員研修では全く意味がありません。
細かいことでも0から指導することで新入社員の成長が期待できることでしょう。

研修担当へ会社ができる支援

研修担当員の振る舞いによって、新入社員の成長は大きく左右されてしまいます。
しかし研修担当員に任せっきりだと、研修担当員も新入社員も追いつめてしまうことになりかねません。
会社として新入社員を育てる環境を整えるためには、研修担当員への支援を行うことが不可欠です。

(1)育成や成長に関する指導方法

そもそも人が成長するためには何が必要か。
アドバイスをするときにはどのようなことに気を付ければよいのか。
このような知識を得なければ、研修担当員は新入社員に対して適切な指導ができるはずもないでしょう。
「行動変容」「経験学習モデル」「熟達化」などの理論、「ストレッチアサインメント」「フィードバック」「コーチング」などの手法を指導することで、より良い指導にあたることができるようになるでしょう。

(2)新入社員に対しての指摘やコミュニケーションに関する指導方法

指摘をする際にはどのようなことに気を付けるべきか。
効果的な声掛けの方法とはどのようなことか。など、指導方法を伝えることで、研修担当員は新入社員とより良好な関係を築くことができるようになるでしょう。

(3)自分のノウハウを他人に伝えるための指導方法

指導をする立場の研修担当員は、自身が持っている成功体験やノウハウを、他人が理解できるように変換して伝える方法が求められます。
研修担当員が優秀だとしても、漠然としたアドバイスでは、大切なノウハウも伝わりにくくなってしまいます。
ノウハウを他人に伝えるために、書籍や研修などで当該業務について体系的に学び直す機会を与えてあげましょう。
体系的に学び直すことでノウハウが整理され、他人に分かりやすく伝えることができるようになります。

まとめ

新入社員を成長させるには、研修担当員の指導が不可欠で、研修担当員を成長させるには、会社全体の支援が必要です。
つまり全員の学び、指導の機会を作ることにより、会社全体の成長を後押しする事は間違いありません。
定期的に全員が学べる環境を作っていくことが望ましいでしょう。