2019.04.16

いまさら聞けない、マーケティングオートメーション(MA)とは?

マーケティングオートメーション(MA)とは?

マーケティングオートメーションとは、MAとも呼ばれ、顧客一人ひとりの興味関心に応じたコミュニケーションを実現し、顧客との長期的な関係を構築することができるプラットフォームのことです。
マーケティングオートメーション(MA)(以下MAと呼ぶ)を利用することで、日々の膨大な作業を簡素化・自動化でき、さらにマーケティング施策がどのような成果に至ったかまで測定することが可能です。
MAは、見込み客の情報を一元管理し、主にデジタルチャネル(メール、SNS、ウェブサイトなど)におけるマーケティング活動を自動化、可視化するソフトウェアのことです。

MAの必要性

(1)時代の流れによる営業スタイルの変化

インターネットが普及する前、営業は個人の営業力や経験にもとづいて対面式で行う、商談開拓手法が一般的でした。
しかし、インターネットの普及により、顧客は情報収集が簡単に行えるようになりました。
その結果、わざわざ営業担当者などを呼んで情報収集をする必要性が無くなってしまいました。商談開拓手法が限界に近づいてしまったのです。

(2)One to Oneマーケティングの実現

One to Oneマーケティングとは、一人ひとりの消費者のニーズや購買履歴などに合わせて、個別に展開されるマーケティング活動のことです。
一人ひとりの見込み顧客に対して、ニーズを把握し、個々人に合わせ課題解決策の提案を行います。
スマートフォンやSNSの普及により、人は複数のデバイス、複数のチャネルを渡り歩きながら、膨大な情報量と接触するようになりました。
このような時代に、顧客へメッセージを確実に届けるためには、顧客各々が求めるタイミングで、各々に最適なコンテンツを届けることが効果的です。
MAはこれらを実現する仕組みを構築できるプラットフォームです。

MAの効果(メリット)

(1)業務効率化

MAで可能なことをすべて手動でやろうとすると、作業量は膨大になります。
MAを利用することで効率的に負荷を軽減することができるので、より生産的で価値あるタスクに人を回すことが可能になります。

(2)マーケティングコストの可視化・最適化

MAで直接収益に影響を及ぼしているキャンペーンを知ることができるので、本当に効果のあった施策に対して資金を最適分配することが可能になります。

(3)見込み顧客の購買意欲UP

見込み顧客の状況がわからないと、的外れなタイミングや内容で商品(サービス)をアピールしてしまう可能性が高いです。
しかしながら、MAを使うことで、見込み顧客の行動ログに合わせた情報を提供し、どんな情報を求めているかを把握しやすくなり、より興味がある内容を提供して購買意欲を高め、成約につなげることができます。

(4)属人化しない組織作りと受注率、案件化率の向上

営業スタッフによる営業スタイルだと、どうしても成約率に差が出てしまい、その差を埋めるために教育を行うにせよ時間と労力がかかります。
MAを導入することで、見込み客に直接アプローチできるため、営業力の弱い人でも受注しやすくなり、営業組織全体の生産性が高まります。

MAの問題点(デメリット)

(1)コンテンツが必須

MAは前述した通り、One to Oneマーケティングを実現しますが、見込み顧客に応じて提供できるコンテンツ(情報など)が必要不可欠になってきます。
そのコンテンツを作るにはコストと労力が必要になってくるでしょう。

(2)一定のコストと時間が必要

MAを使って上記前述したような効果が出るまでには、時間がかかります。
見込み顧客に対するコンテンツ作成費や作業工数(人件費)といったコストが、先行してかかるため、一定の成果が見られるまで(費用対効果が出るまで)には一定の時間がかかるでしょう。

(3)リストのデータ化、移行、更新が必須

MAを導入後、まず必要なのはこれまで集めてきた見込み顧客のリストを登録することが必要になってきます。
データとして持っていたとしてもMAに移行することが必要です。
また、一度登録し継続的に更新作業が必要になった見込み顧客も、常に状況が変化する(異動や組織変更による所属の変更や、引越しなどによる稼働地域の変更など)ので、MAを利用すると労力や時間がかかります。

まとめ

MAは、マーケティングを行う上でリソース不足に陥って諦めがちであった営業活動を支援してくれる画期的なツールの1つです。
とはいえ、MAを最大限に活用するには、一定のコストや時間が必要で、準備にも手間がかかります。
また、MAにもさまざまな種類があり、自社のコンテンツにマッチするようなものを導入することが不可欠です。
MAの特性を理解し、最大限、事業に活用いただければと思います。